なぜ注目されているの?

    地球をつつむ手_ブルーカーボンがなぜ注目されているのか。

    ブルーカーボンでは、僕たち海草(うみくさ)や海藻(うみも)が活躍しているんだよ

    温暖化対策も、海の生物を豊かにすることにもつながるんだ!すごいね。

    でも、なぜ今、こんなに注目されているんだろう?

    大気中のCO2を吸収する方法としてよく知られているのが植林です。森林や陸上の植生によって貯蔵される炭素を「グリーンカーボン」と呼びます。陸上の植物と同じように、海草や海藻は成長する際に、二酸化炭素を吸収します。こうした海洋の生態系(マングローブや海藻・海草など)によって貯蔵される炭素は「ブルーカーボン」とよばれ、近年、注目されています。


    ブルーカーボンが今注目されている理由は、その持つ環境への貢献とその潜在的な利益が世界中で認識されつつあるからです。

    ブルーカーボンは、海洋や海岸域における生物や地形が吸収、貯留、または固定する炭素のことを指し、地球温暖化や気候変動への対策に重要な役割を果たします。まず、ブルーカーボンが海洋生態系や海岸域生態系において炭素を貯留する能力が高いことが注目されています。

    グリーンカーボンと比較し、ブルーカーボン生態系の方が大気中のCO2の吸収能力の方が高いのです。
    グリーンカーボン生態系のCO2の吸収能力が、地球上の生物が排出するCO2の約12%を吸収するのに対し、ブルーカーボンは地球上の生物が排出するCO2の約30%を吸収すると言われています。
    ブルーカーボン生態系はグリーンカーボン生態系と比べて、遥かに効率的に炭素を貯留できるのです。

    陸上にある緑より、海の緑の方が吸収率が高いなんて、びっくり!

    地球は7割が海と言われているから、ブルーカーボンの取り組みができる場所も多そうだね!

    海草やマングローブ、サンゴ礁などの海洋生物が二酸化炭素を吸収し、その炭素が堆積物や海底に貯留されます。これにより、海洋や海岸域の生態系が地球の炭素循環に大きく関与していることが明らかになり、その貢献が評価されています。

    グリーンカーボンとブルーカーボン

    地球温暖化や気候変動への対策に有効
    海洋や海岸域の生態系が炭素を貯留することで、大気中の二酸化炭素の濃度を減少させ、地球の気候変動を緩和する効果が期待されています。

    海洋環境の改善
    さらに、ブルーカーボンの保全や再生によって、海洋生態系や海岸域生態系の保護や復元が促進され、生物多様性の維持や海洋環境の改善にもつながります。

    経済的な利益
    持続可能な漁業や観光産業、海洋保護区の設立など、ブルーカーボンの保全や活用によって地域経済の活性化や雇用の創出が期待されます。また、ブルーカーボンの取引や炭素オフセット市場における新たなビジネスモデルの開発も進んでおり、環境保護と経済成長を両立させる可能性が広がっています。


    以上のように、ブルーカーボンは環境問題に対する解決策として注目されているだけでなく、経済的な利益をもたらす可能性も秘めています。そのため、国際社会や地域社会が協力してブルーカーボンの保全や活用に取り組むことが重要であり、持続可能な未来を実現するための重要な一歩となるでしょう。